代表者インタビューREPRESENTATIVES INTERVIEW

ダイヤモンド経営×キャリア総研
1+1=2以上の相乗効果

幼いころの思い出や人の喜ぶ姿が見たいという思いが税理士の道へつながる

税理士になったきっかけは?

山内人がモチベーションをアップさせるものは、いろいろあると思います。一つのことがきっかけになったり、さまざまな出来事が影響したり。代表者インタビュー 山内竧私の場合は、いくつかきっかけがありました。実家のすぐ近くに、屋良朝苗氏(琉球政府公選行政主席・初代沖縄県知事)の奥さまのご実家があり、家族と話し込んでいる屋良氏の姿を見かけたことがあります。芯の強さを感じさせるその佇まいを鮮明に覚えており、こんな立派な人と話ができるようになりたい。そのためには専門家になればいいのではと、子どもながらに思ったことがありました。また、私の父は読谷農協の会計係を務めており、本土復帰の際のドルと円の切り替えに奮闘していました。そんな父の姿を見ていたこともあり、琉球大学商学部に進学しました。

卒業を控えて、どのような職業を選ぶべきか悩んでいたころ、小学校の同級生のお父さんで議員を務めていた方に、「税理士や公認会計士という仕事があるけど、目指してみてはどうか」と声をかけられました。幼いころの専門家になりたいという夢とその言葉がつながり、税理士を目指すことにしました。当時の沖縄には税理士学校がなかったため、東京の会計事務所で働きながら夜は税理士専門学校に通い、資格を取りました。

実は、高校の時は建築家になりたいと思っていたこともあります。また、数学や地理も得意で、絵を描いてビジュアル化して説明するのが好きなんです。こういった得意なことは、今の仕事に役立っていると思いますよ。

私は指圧も得意でね。祖父や祖母、父に指圧をしたら喜んでくれるのが好きでした。また曾祖父から2代にわたって東洋医学の医者であり、父は戦時中に衛生兵でした。医者の家系でしたが、私は、人ではなく企業の医者になればいいんじゃないかと思ったことも理由のひとつですね。企業のモチベーションを少しずつ上げて、納税者に寄り添いたいという思いが、今の仕事につながっていると思います。

ターニングポイントになった出来事は?

山内人がモチベーションをアップさせるものは、いろいろあると思います。一つのことがきっかけになったり、さまざまな出来事が影響したり。思い返してみると、税理士に必要な5課目のうち、簿記論の試験に落ちたことは初めての挫折だったかもしれません。その時、姉が「有頂天にならないよう若い時の挫折はあなたには必要だ」と申しておりました(笑)

会社にとってのターニングポイントは和議。ボウリング事業を始めた時に長期の資金調達がうまくいかず、17億円の借金を抱えて倒産したことです。借金を抱えての再出発は大変ではありましたが、この失敗が大きな経験になっていますし、だからこそ、さまざま悩みやプレッシャーを抱えている企業の経営者に寄り添うことができると思います。

小浜私は和議で借金整理を担当し、短い期間にとても濃厚な経験をしましたし、この経験は今の強みになっていると感じています。

海外移民した親族との相続手続きは、心温まる後日談も

印象に残っている相談事は?

山内相続相談で海外までスタッフを派遣させたことがあります。どこも扱っていない難しい案件だからこそチャレンジ精神で取り組み、ここまでできるようになったんだと感慨深いものがありましたね。

小浜親族の方が海外に移民しており、相続人の中に面識のない甥や姪がペルーにいるはずですが詳しい居場所も分からないとても難しい案件で、何人もの弁護士・税理士に断られているというご相談でした。代表者インタビュー 小浜涼子そこで、遺産分割協議書を作成し、通訳の方にペルーに行ってもらいました。 依頼者が私たちに全幅の信頼をおいてくださったからこそスムーズに進めることができましたし、何より、全てのことを把握しているからこそ成し遂げられたと思います。

遺産分割というのは、単なる税金の話だけではなく、遺産を受け取られる方々の何が問題なのか、何を気にしているのかなど全て分かっていなくてはならず、それを全て理解して一つ一つ対応しながら進めていった経緯があります。スムーズに1年かからず終わらせることができ、期限内に申告もできたので、依頼者の方はとても驚かれていました。

山内後日談として、相続した日系二世の方々が初めて沖縄を訪れて、御仏壇に手を合わせてくれたそうです。とても心温まる素晴らしい出来事だったと思いますね。

前例がないと断ることは簡単ですが、チャレンジしたいというプラスの気持ちで取り組んだ案件でした。これまで培ってきたさまざまな知識と経験が積み重なってきたからこそ、いろいろなことができるようになり、難しい案件にも対応できるようになってきたのだと思います。飽くなきチャレンジ精神と好奇心が私の行動の源になっています。

税理士のフィルターを通して、別視点からの最適解を提案

ダイヤモンド経営とキャリア総研がダッグを組む理由は?

山内私が税理士・行政書士、小浜は宅地建物取引士や行政書士の資格を持ち、キャリア総研は経理のアウトソーシングや経営・不動産コンサルティングを行っています。我々がタッグを組むことで、お互いの強みを生かしたシナジー効果が生まれています。

代表者インタビュー 山内竧 小浜涼子さらに、不動産鑑定士や司法書士、弁護士など、さまざまな資格を持つ県外の専門家と提携しています。さまざまな相談事に対して税理士のフィルターを通して解決策を考え、必要な専門家と連携を取っています。実績や知識を持つ専門家が集まるからこそ、これまでの常識にとらわれない新しい解決策を提案することができていると思っています。

小浜私が宅地建物取引士・行政書士の資格を取ったきっかけは和議でした。和議の手続きを進める際、民法について理解していないと不利になるため、法律を学ぶために資格を取得しました。

相続相談の際、遺産分割や遺言書などを扱うため、今でもこの資格が役立っています。専門家というのは、資格を持っていて、経験もあって、さらに総合力がないと専門家になれないと思うところがあります。不動産や金融などさまざまな分野が絡んでくるため、山内と私がそれぞれ持っている資格と知識、経験を生かしたシナジー効果をそのころから意識していたのかもしれませんね。

山内資格があるからこそできることがありますし、資格を持っていない分野に関しては、それぞれの専門家と連携と取ります。

小浜問題の全体像を総合的に分かっているからこそ、専門家を使いこなすこともできるということもありますね。例えば、病院のコンサルティングをする際も、病院経営の中身や営業について分かっているからこそアドバイスができます。全ての業務を熟知しているからこそ、これまでにない別視点からの解決策だけでなく、新たな課題を見つけ出すことができます。

仕事をする上で心掛けていることは?

山内財務会計というのは、過去の実績を扱うため過去会計と呼んでいます。それに対して未来会計とは、管理会計です。今後、会社をどう経営していくかという未来のことを扱います。また、相続の際に作成する遺産分割協議書も未来会計だと思っています。遺産をどう分けたらよいか、未来を見据えた形で指導するように心がけています。

管理会計(未来会計)は経営戦略に役立つもの。会社の課題を見直し、どう改善していくかを見つけ出していくことです。採算ベースを考え、未来につなげていくイメージです。

小浜お客さまの中には、これまでの税理士事務所から当社へ税理士変更する会社も多いです。通常の財務会計が終わり、どれだけの利益が出たかを確認して終わりではなく、これから先のことを定期的に話し合います。事業内容や不動産などを今後どうしていくのか、経験豊富な税理士と一緒に考え、助言をしたり、ヒントを与えることで、解決策を自ら導き出すことができます。

山内健康診断と同じで、慢性の病気は症状が出ないと分かりません。でも、何度も話し合いをし、これまでの経験値から新しい切り口での質問を重ねることで、隠れている問題点にお客さま自身が気づくことができるのです。その上で、資金調達をどうするのか、設備投資はどうするのか、人材雇用などを加味しながら、将来の発展に向かって解決策を話し合います。

小浜初回の相談は無料なので、まずはお電話でお問い合わせいただくことが多いですが、相談内容だけでなく、その方の人間模様や背景を聞き出すことも重要です。当社にお電話をいただくまでにそれぞれ経緯があって、心が硬くなっている方もいらっしゃるので、心を解きほぐして信頼を得ることが鍵になってきます。メールや電話で何度もやり取りしながらじっくり話を聞き、どのような解決策があるのか、何をしたらよいのか、その時持っている知識や経験をフルに活用してアドバイスしています。私自身が後悔しないためにも、どのような相談事にも誠心誠意寄り添って、ベストな選択をすることを常に心掛けています。

代表者インタビュー 山内竧 小浜涼子山内経営に悩む会社も、相続などの問題を抱えている家族も、さまざまな困り事があって、どうしたらよいか分からずに悩んでいる姿を仕事柄目にする機会が多いです。私自身が失敗した経験もあり、また豊富な専門知識や実績があるので、別の視点からアドバイスすることができます。幸せな未来に向かって、一緒に考えて、一緒に悩みながら解決していく道を探していきたいです。